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安全在庫があるのに欠品が発生する

多くの人は、安全在庫があれば欠品が起こるはずがないというような、「安全在庫神話」とも言うべき誤解に陥っている。
 
もともと安全在庫の概念は、1日の需要には正規分布としてのバラツキがあり、在庫補充の発注をしてから納品するまでのリードタイムが一定としても、リードタイム日数分のバラツキが発生するので、統計的な計算で、欠品が少なくなる(ゼロではない)確率から安全在庫を算出するものである。
 
過去の需要から計算してみれば分かることだが、バラツキの指数である3σまで欠品を防止するのであれば、膨大な安全在庫を持つことになる。その上、実際には、需要どころか、リードタイムにもバラツキがあるので、もし、統計理論で計算をすれば、信じられないくらいの安全在庫を持たねばならなくなる。
 
そこで、実際の現場では、経験的に需要の何日分(もしくは何時間分)のような簡便な方法で安全在庫を決めているのが実態であり、統計理論から見ると欠品が発生してあたりまえの水準しか在庫を持っていない。それでも欠品が発生すると影響が大きいので、在庫が増加しないでかつ、欠品にならないような工夫を各企業が行っている。
 
長い間には、時に、部品の需給が逼迫するようなことが起こる。このようなときになると安全在庫が、実は、危険在庫に変わることになる。何故なら、このようなときには安全在庫の水準を多めに設定し勝ちであるが、実際には需給が逼迫しているので、入庫するとすぐに使われてしまい、実際に手持ち在庫になることはなく。
 
逆に、需給が緩んできて入手が容易になると安全在庫ができるが、このときには、すぐに入手できるので、安全在庫を多く持つ必要がなくなる。それにもかかわらず、発注済みの部材が納品されてくるので、在庫が過剰になってしまい、危険な在庫に変わってしまうのである。